File5 食べ物と日本人の進化 馬場悠男

第2回 食べ物で顔はこんなに変わる

 彫りは深くて手足が長く、髭などの体毛が濃い、いわばヨーロッパ系の特徴?#31169;?#32260;文人?#21462;?#24179;たい顔で胴長短足、体毛が薄い弥生人。まるで対照的だが、縄文から弥生へと時代が移り変わる中でいったい何が起こったのだろう。

国立科学博物館名誉研究員の馬場悠男さん。『骨が語る日本史』(学生社、共著)などの著書、『人類の進化: 拡散と絶滅の歴史を探る (サイエンス?パレット)』(丸善出版)などの訳書がある。(以下撮影:森山将人)(写真クリックで拡大)

「ここ10~20年の研究ではっきりしたことですが、弥生人は縄文人が進化したのではなく、大陸の北方から渡来し?#30382;?#20154;々なのです。だから、最近は渡来系弥生人という呼び方をし?#30382;い蓼埂?

 そもそも、私たちの祖先であるホモ?サピエンス(新人)は、約20万年前にアフリカで誕生し、6万年前に世界中へと広がり始めた。彼らは立体的でごつい顔をし?#30382;い啤?#32908;は黒く、暑い土地を長距離移動するために手足が細長かったが、移住した土地の環境に適応して体つき、顔つきが進化し?#30382;い盲俊?#21021;期のサピエンスの特徴をもっともよく留め?#30382;い毪韋?#29872;境条件がアフリカ?#20154;皮皮い毳`?#25915;去楗轔ⅳ?#20808;住民だという。

 約4万年前から東アジア一帯に住んでいた人々が日本列島に移動し?#30382;郡韋?#32260;文人で、彼らはアフリカにいたときからの特徴を留めながら現代化し?#30382;俊¥い盲荬Α?#28193;来系弥生人はもともと約3万年前にシベリアに住み着いた人々で、極寒の地に適応するために進化した。これは世界的に見?#30382;?#38750;常に特殊なことだと馬場さんは言う。

「マイナス数10℃という寒さに耐えるためには、体温が発散されないようにがっちりとした体格で、手足が短いほうがいい。顔も凍傷を防ぐために鼻を低く、まぶたは皮下脂肪で厚く覆っ?#30382;筏蓼い蓼筏俊?#39661;や体毛が薄いのも、汗や吐く息の水分が毛につくと凍傷になっ?#30382;筏蓼Δ槨扦埂?#27178;綱の白鵬が典型的ですよ。モンゴル人は北方アジア人の特徴をよく留め?#30382;い蓼埂?

 もともとは同じホモ?サピエンスだったのが、環境の違いでここまで変わることに驚きだ。弥生人のほうが縄文人より歯が大きく丈夫だったのも、凍った肉を噛み切って食べ?#30382;い郡郡幛坤趣いΑ?

本誌2014年9月号では2050年、90億人時代に向けた特集「食べ物と人類の進化」を掲載し?#30382;い蓼埂ebでの紹介記事はこちら。フォトギャラリーはこちらです。ぜひあわせ?#30382;?#35239;ください。